〈伊根の舟屋〉
2008年3月6日
朝5時起床。6時半名古屋駅着。肝心の幹事の道尾さんはタクシーでぎりぎり到着。道尾さん、なっちゃん、まつ、みゆきちゃん、はっしー、啓ちゃん、僕の7人。7時出発、バスで一時間程高速走り、トンネルを抜けたら雪景色だった。京都市内に9時過ぎ着。雪がチラつく。久々の京都駅。予算厳しかったのかと推測される。この建築は嫌いじゃないけど、京都駅が、ホントにこんな巨大商業建築でよかったのかは少し疑問。列車で天橋立へ。到着後、海沿いのカフェで昼食、ハヤシライスとサラダ、珈琲。食べ終わる頃、ソネくんも到着。これで8人そろう。まず近くの寺へ。みんなでおみくじ買う。でもまだ開けない。牡蠣投げとかしながら天橋立の松原を散歩。でココでみんなおみくじ開ける。キタ!、大吉。対岸へ歩ききり、リフトで山頂めざす。上から見ると今歩いたところがよくわかる。とりあえず逆さに見てみた。
土産やの子どもと遊んだり、ペンでスケッチ数枚。フィルム買い撮影。山下りて、ふもとの神社へ。木そのままの鳥居の質感がよかった。夜用に地酒買う。バスで伊根へ。舟屋、熱い。地元のおばさんに許可を得て舟屋の小さな湾状になったところ見つける。ヤバい、ここ。実際にここに立たなきゃわからないな。その後道間違えたが、なんとか宿につく。舟屋を改修した宿で、夕食はその半地下に降りた海辺。室内はオレンジの照明と打ちっぱなしコンクリート、木の家具があり、ここの水平横長窓の外は海辺の風景。でそれが夕暮れでものすごく青い。感動した。水面と床レベルが近いのもよい。天井高は低く、1860mmくらいか。食事の場所としてこの低さは落ち着くスケールだな。焼き魚、刺身、煮魚、ご飯、すいもの、麦酒、地酒。
肝たっぷりのカワハギの煮物がはんぱなくうまい。みんなで旨い旨いと言い合っていた。夜、風呂入ったりスケッチしたり雑談した後、地酒開けながらビデオ鑑賞、村野藤吾や清家清。
3月7日
朝7時半起床。宿からの風景素敵。
対岸の舟屋のスケッチ。朝食、ご飯、納豆、生卵、海苔、あじ、味噌汁。珈琲。その後、外で舟屋の水彩スケッチ。8人、散歩。ミルクティー買った店のオジサンに「僕らは建築やってまして‥」と話したら、うちの舟屋見せてあげるよとのこと。熱すぎ。一階の行った先が海なのはやっぱり魅力的だった。オジさんとオバさん、感謝です。
その後、宿の人が紹介してくれた漁師さんの船で湾を散策。このオジさんはガイドもしてくれ、内海での捕鯨のモノクロ写真を見せてくれたが、それがすごくいい写真。風は強かったが、観光船より断然楽しめた。この湾では祭りもするらしい。湾内を山車の船がねり歩く。どの家も海側の一階は船の倉庫だし、海側に看板も出しているし、これはもうヨーロッパの広場の海バージョンだな。
船を降り、その漁師さんが教えてくれた酒屋へ。試飲しまくる。かなり美味。土産に一本購入。海沿いで座りながら雑談。こんなにゆっくりするのは正月ぶりだねとみんなで話す。散歩しつつバス停へ。駅に着き、カレー大判焼食べる。きのこうどんの昼食後、旧三上家を見る。茶室の微妙なナナメが不思議な空間体験。平面でも断面でも気付かないくらいのナナメ使ってる。その後、駅近くの喫茶店でサイホン式で入れたアイリッシュ珈琲。うまい。タンゴディスカバリーで京都へ。これは辞書ではなく列車名。京都駅本屋で夕食どころを探し三条へ。普通の飲み屋だけど、どれもうますぎた。満足。駅から終電で宿へ。この宿、村野藤吾の設計。アプローチのアーチや、照明がいい。手すりも遊び心ありつつ美。巨大な楕円の中庭へ。窓の光の列と星の夜空でプラネタリウムのよう。外なのに空間。感動。みゆきちゃんと芝生のマウンドに寝っころがり上を見ながらスケッチ。ガウディのカサミラの中庭について語る。もう24時過ぎてて、酔っ払いが寝転がりスケッチを描いてて、ホテルの方にはご迷惑をおかけしました。部屋に行き、風呂。2時頃から部屋で、僕、なっちゃん、曽根くん、啓ちゃんの4人で飲み。4時近くまで。日記書き、4時半就寝。
3月8日
朝9時半まで寝てしまう。少し2日酔い。村野藤吾のホテルをじっくり見る。照明好きとしては楽しめる建築。
すぐそばにある大谷幸夫設計の国際会館へ。やりたい放題の国家プロジェクト。外観しか見れなかったが、今ひとつ。でここからは8人バラバラの別行動。見たいものがみんな違うというわけ。僕は竜安寺の石庭へ。結局、2時間くらい見ていた。石庭も、囲む塀もいい。晴れても雲が出て影がなくなった時もいい。その後、山菜そば食べ、鹿苑寺へ。金閣寺。そこでばったり、金牧さんとピロちゃんに会う。偶然。山の中の金閣を見下ろした光景はコラージュの世界みたいで不思議だった。方丈へも入る。戸の鮮やかな絵が描かれているその下に、うっすらと板の木目が透ける具合がきれい。松の木の見立ても面白い。その後、バスで京都市美術館へ。古墳時代から江戸時代までの、着物の展覧会。少しスケッチする。夕方5時、外へでて近くの平安神宮へ。鳥居から本堂へのダイナミックなスケールの軸がいい。夕方の光と、朱色の列柱空間は幻想的な雰囲気。幻庵を思い出す。閉門ぎりぎりまで水彩でスケッチ。バスで京都駅へ向かう。京都の街は坂があるおかげで複雑に感じる。駅で荷物を受け取り、2階のコーヒーショップで休憩。マツとハッシーは関西に残り、夜7時6人は京都発。9時半名古屋着、10時半帰宅。2日ぶりにギター練習。1時就寝。